部位別で見るタトゥー除去

このカテゴリでは、タトゥー除去におけるピコレーザーの症例を、部位別に紹介しています。
『若さに任せ、勢いでタトゥーを入れてしまったことを後悔している…、何とか消したい!』、そんな悩みを抱える人は多いです。
入れる部位は人それぞれでも、存在を主張させるのがタトゥー本来の目的。いったん隠したくなると『職場の人間にバレると、信用を失う』、『恋人や友達に知られたくない』、『タトゥーが入っているために、赴けない場所がある』など、さまざまな悩みが生まれてくるので、面倒ですよね。
本カテゴリでは『タトゥーを入れる際に、人気が高い部位』別にページを設けています。各部位特有の注意点や、おすすめの除去法・ピコレーザーによる症例写真を掲載しています。
腕、背中、足のタトゥーを消す方法と注意点
腕・手
タトゥーの特徴
二の腕からひじ下まで、腕は、広範囲にタトゥーを入れることができます。タトゥーが大きいと、切除法の場合、数回に分けて行う必要がありますし、また、手術の痕が人目につきやすいので、除去方法も慎重に選ばなければなりません。
手や指は、ワンポイントのタトゥーを入れるのに適した部位です。しかし、常に露出している部分でもあるので、人目につくところでもあります。タトゥーを除去する場合も、手や指は血管が多く、皮膚が薄いので、痛みを感じやすく、後遺症のリスクなども考えられます。
おすすめの除去法
人目につきやすい腕のタトゥーの除去には、治療痕が残りにくいピコレーザーがおすすめ。腕はデザイン性が高く複雑なタトゥーを入れている場合も多いのですが、ピコレーザーであれば、幅広いカラーにも対応できます。
手や指の場合も、治療痕が目立ちにくく、他の治療と比べて痛みの少ないピコレーザーがいいいでしょう。手や指は、メスを入れると後遺症の心配もあります。
注意点
腕の周りには、多くの神経や血管が通っているので、タトゥー除去によって、血流が悪くなったり、しびれが出る場合もあります。また、手の甲には、指を曲げ伸ばしするための伸筋腱(しんきんけん)があり、万一、これを傷つけてしまうと、手指が曲げられなくなったりすることも。
腕や手は、とくに痛みを感じやすいので、切除術の場合、麻酔が切れた後に強い痛みを感じる場合もあります。
肩
タトゥーの特徴
肩は、タトゥーを入れるのに人気の高い部位です。ワンポイントのものを入れたり、背中や二の腕までつながったような大きな絵柄を入れたりと、デザインのバリエーションも豊富です。そのため、さまざまなカラーを使ったり、凝ったデザインのタトゥーも多くなります。
露出の多い季節になると、腕や手同様、人目につきやすくなる部位でもあります。
おすすめの除去法
大きなタトゥーの場合、切除法や剥削法という選択肢も考えられますが、どうしても傷跡が残ってしまいます。人目につきやすい部分なので、傷跡が残ることに抵抗があるという人には、レーザー治療がおすすめです。
黒や青など、濃い色であれば、Qスイッチレーザーでも対応できますが、色鮮やかな、デザイン性の高いタトゥーの場合は、マルチカラーに対応しているピコレーザーがいいでしょう。
注意点
腋の周辺には、多くの神経や血管があるので、メスを入れる手術を行う場合には、後遺症などが残ってしまう可能性があることを認識しておきましょう。
また、切開すると、傷口が開いたり、傷口から感染したり、傷跡がケロイドになってしまうこともあります。通常は、服で隠せる部位ではありますが、肩を出す服を切るようなときには、傷跡が目立ってしまうこともあります。
胸・お腹
タトゥーの特徴
女性はワンポイントで、男性の場合は比較的広範囲にタトゥーを入れることが多いようです。服を着ていれば見えない部位ではありますが、着替えの際や、プールや海、温泉などに行った際、隠し切るのは難しいところです。
お腹のタトゥーは、おへそ周りに入れるケースが多いのですが、いざ、除去をするとなると、内臓が集中している部位のため、医師の技術力によっては、後遺症などが残ってしまう可能性もあります。
おすすめの除去法
女性の場合、ワンポイントのタトゥーを除去するのに、切除法はおすすめできません。胸のバランスが悪くなったり、乳首の位置や乳輪の形に左右差が出てしまったりするためです。
お腹のタトゥーも、切除法は避けたほうがいいでしょう。将来、妊娠や出産をする際、縫合した手術痕が開いてしまう可能性があります。
胸やお腹のタトゥー除去には、メスを使わないレーザー治療が最適。レーザーの中でも、短時間の照射で高い効果が得られ、痛みが少ないピコレーザーをおすすめします。
注意点
大きなタトゥーの場合、切除法でタトゥーを除去すると、約90%がケロイドになるといわれています。胸の皮膚は薄いので、小さなタトゥーを除去するのでも、ケロイドになる可能性はあります。
女性に限らず、男性の場合でも、メスを入れることで胸のラインや乳輪の大きさ、乳首の位置などが変わってしまうこともあるので注意しましょう。
お腹の皮膚はやわらかく、伸びやすいのですが、メスでタトゥーを除去するのは難しい部位なので、切除法を選ぶ場合には、信頼できる技術力を持った医師にお願いするようにしましょう。
背中・お尻
タトゥーの特徴
背中は、体の中でも起伏が少ない部位のため、広範囲にわたってタトゥーを入れることが多い場所です。大きなタトゥーの場合、切除術など、メスを使った治療をすると、当然、大きな傷が残ります。皮膚移植をしても、肌がうろこ状になってしまい、人に見せるのがためらわれるかもしれません。
お尻には、ワンポイントのタトゥーを入れる人が多いようです。小さくても、術後は座ることを極力避けなければならず、日常生活に不便を強いられる場所です。
おすすめの除去法
背中に大きなタトゥーを入れている場合、切除法だと、縫合するための皮膚に余裕がなくなってしまうことがあります。剥削法だと、広範囲にわたって、ヤケドのような痕が残ってしまいますし、皮膚移植をするにしても、大きなタトゥーを覆うだけの皮膚を、他の部位から採取することは難しいでしょう。
広範囲にタトゥーが入っている背中には、ピコレーザーによる除去がぴったり。切開による傷跡も残らず、ダウンタイムも少なくてすみます。
お尻のように曲線を描いている部位にも照射できるので、お尻のタトゥー除去にも◎。
注意点
メスを入れると傷跡が残ったり、ケロイドになってしまう可能性があります。お尻や背中は、衣類が常に接触している部分なので、衣服による刺激にも気をつけたいところ。
お尻は座ったときに上半身の負荷がかかるため、術後2週間ほどは、座ることを避ける必要があります。
足
タトゥーの特徴
甲や足首のワンポイントから、足首の外周、太ももなど、入れる場所よってさまざまなデザインが考えられる足のタトゥー。短いパンツやスカート、サンダルなどを履いたときに、人の目につきやすいところなので、デザイン性の高いタトゥーを入れている人も多いようです。
おすすめの除去法
夏場などは、目につきやすくなるので、できれば傷跡が目立たないレーザー治療がいいでしょう。ただし、足の甲や足首は皮膚が薄く、痛みを感じやすいので、Qスイッチレーザーだと、痛みが強く、途中で挫折してしまうかもしれません。ピコレーザーなら、施術時間が短く、痛みも比較的少なくてすみます。
注意点
太もものタトゥーを剥削法で除去すると、衣類ですれて痛みを感じたり、傷跡が赤くなったり、ケロイドになる可能性があります。
ふくらはぎは、小さなタトゥーであれば切除法でも問題ありませんが、大きなものの場合、うっ血してしまうことも。
神経や血管が多い足首は、皮膚を取りすぎると後遺症が残る場合もあるので、十分注意してください。
効果的なタトゥー除去方法はピコレーザー!
切除手術やQスイッチレーザーといった従来の除去方法に挙げられる「タトゥー除去は痛い」「施術を受けてもなかなか消えない」という問題点を解決しているのがピコレーザーです。
ピコレーザーは新しいレーザー機器として美容皮膚科でも用いられています。シミやそばかす、肝斑などの除去に効果的なピコレーザーは、タトゥー除去にも高い効果を持っています。
ピコレーザーが持つタトゥー除去の効果をまとめました。
黒以外の色素にもフルカラーで対応できる
これまでのタトゥー除去では細かい部分は消しきれずに残ってしまうという難点がありました。従来のレーザー機器は黒い色素や濃い色(青や赤、緑)にしか反応しないものが多く、明るい色は完全に消すことができなかったからです。
一方、ピコレーザーは明るい色にも反応。黒い色素や濃い色だけでなく、オレンジや黄色、紫などカラフルなタトゥーにも対応できます。薄い色にも反応するため、広範囲のタトゥー除去が可能になっています。施術効果が色によってムラになることもあまりないでしょう。
従来のレーザー機器よりも痛みが少ない
切除手術やQスイッチレーザーには強い痛みが伴うため、施術の途中で断念したという人も少なくありません。ピコレーザーは「ピコ秒パルス」という独自のレーザー光により、ターゲットを絞って短時間で照射することができます。
そのため、タトゥー周辺の皮膚への熱影響を抑えられ、結果的に痛みが少なくなっています。痛みに弱い方は麻酔を使用することでさらに痛みへの恐怖を和らげることが可能です。これにより、施術箇所によっては「ほぼ無痛で施術を終えた」という方もいるようです。
除去跡が美しく、短期間で効果が出る
ピコレーザーによるタトゥー除去は照射が短時間ですむため 、皮膚へのダメージが少なく、従来のレーザー機器に比べて除去跡が美しいというメリットがあります。また、施術後は軽いやけどに近い状態になる程度なので、すぐにそれまで通りの生活をすることができます。ただし、日焼けや大衆浴場、プールなどはしばらく控えることが推奨されています。
10日前後で施術箇所が剥がれ落ちるでしょう。1回の施術効果が高いゆえ、複数回に施術を分ける場合でも、その間隔を短縮できます。比較的短時間で効果が現れるため、少しでも早くタトゥーを除去したいと考えている方にもおすすめの除去法です。
ピコレーザーとQスイッチレーザーとの違い
ピコレーザーの中でも、ピコシュアは現在多くのクリニックが導入している機器です。そんなピコシュアと従来のQスイッチレーザー機器とにはどのような違いがあるのでしょうか?
違い1 ピコ秒レーザーとナノ秒レーザー
従来タトゥー除去で使用されてきたQスイッチレーザーは「ナノ秒レーザー」と呼ばれるものです。ナノはレーザー機器から出力される光の時間の長さを表しており、10億分の1秒の長さとされています。
一方、ピコレーザーでは「ピコ秒レーザー」と呼ばれるものが出力されます。ピコというのはナノと同じ光の時間の長さのことですが、ナノよりもさらに短い1兆分の1秒のレーザーです。これにより、タトゥーにだけ焦点を絞ってレーザー照射できるため、周辺の皮膚組織を傷つけるリスクが軽減されています。
ナノ秒レーザーの場合、Qスイッチレーザーのどの機器を使用しても痛みを生じますが、ピコレーザーであれば痛みが少ない傾向にあります。
違い2 対応できる色と施術の効果
Qスイッチレーザーの中でも、QスイッチアレキサンドライトレーザーやQスイッチルビーレーザーは黒い色素にしか対応できず、カラフルなタトゥーは除去できないという問題点がありました。半波長QスイッチYAGレーザーであれば黒に加え赤系に、QスイッチYAGレーザーであれば黒に加え青系に対応可能ではありますがそれ以外の色には対応できませんでした。
結果、施術の効果は十分ではなく、複数回レーザー照射を行っても色ムラができたり薄く残ってしまったりすることがありました。
一方、ピコレーザーはQスイッチレーザーよりも色素を細かく砕くことができるため、対応できる色が広範囲になっています。フルカラーのタトゥーにも高い効果が期待できます。
違い3 ダウンタイムや除去までの期間
Qスイッチレーザーの場合、色の濃い部分などに照射する際に出力を上げる必要があります。そのため、痛みが強くなるだけでなく皮膚組織へのダメージも大きくなる可能性があります。
水膨れや出血を伴うほか、皮膚に凹凸ができ、回復までのダウンタイムが長くなる傾向にあります。複数回施術を行う場合、次の施術まで2~3ヶ月間隔を空けなければなりません。
それに比べ、ピコレーザーはピコ秒レーザーにより痛みや皮膚組織へのダメージが少ないメリットがあります。場合によっては水膨れや出血などを伴わないこともあり、傷跡も残りにくいです。
また、ダウンタイムをほとんど必要としないことから、複数回施術を行う場合でもその間隔を短くできます。場合によっては、Qスイッチレーザーの半分程度の期間でタトゥー除去できるでしょう。